メンタル限界人間のChoromeです。
休日は14時間睡眠です。
Twitterをやっていると、とあるSNSの広告が頻繁に出てくる。
当初は微塵も興味がなかったが、あまりにもしつこいので乗せられたフリをしてどんなものか調べてみた。
そのSNSの名前はGravity。
"疲れないSNS" を掲げ、メールアドレスのみで登録可能な高い匿名性をウリにSNS疲れからの解放を謳っているアプリである。
Gravityの大きな特徴は以下の3つである。
1. アイコンが自由に設定できない
2. Twitterでいうところのリツイート(投稿を拡散する機能)がない
3. 他人のフォロー数やフォロワー数が表示されない
1. アイコンが自由に設定できない
SNS上での承認欲求争いはプロフィール設定画面でのアイコン選択時からすでに始まっている。
いかに "映える" アイコンにするか、自分という個性を象徴するアイコンにできるかが勝負の分かれ目なのである。
だがGravityではアイコンを自分で自由に設定することはできない。
いくつか用意されたなかから選ぶしかないのだ。
映えアイコンによるマウント合戦が発生しないのでアイコン設定で悩む必要がないのは特徴のひとつだろう。
2. Twitterでいうところのリツイート(投稿を拡散する機能)がない
Gravityには他人の投稿を拡散するための、Twitterでいうリツイート機能が実装されていない。
拡散機能がないということは、いわゆる "バズる" という現象が起こりにくく、他人がバズっているのを見て嫉妬に駆られる可能性が低いと言える。
また、リツイートによって自分のタイムラインに突然エロ絵やエロ垢による生々しい写真、グロ画像などが流れてきて不快な気持ちになるリスクも低い。
3. 他人のフォロー数やフォロワー数が表示されない
Twitterではアカウントのプロフィール画面に飛べば、その人のフォロー数とフォロワー数が表示されているため、 "そのアカウントのTwitter上における影響力" が一目瞭然である。
フォロワーの数=力 であることは言うまでもなく、フォロワーを増やすためフォロバを狙って片っ端からさまざまなアカウントをフォローしたり、フォロワーを "購入" して数千人単位で水増しするなどは日常茶飯事である。
Gravityでは自分のフォロー数とフォロワー数は表示されるが、他人のものは確認することができない。
その人が自分よりも多くフォロワーを抱えているかどうかを知るすべがほぼなく、他人のフォロワー数を見て嫉妬に(以下略)
他のアカウントからは自分のフォロワー数が見えないので、数を多く見せるために小細工をする必要もないというわけだ。
※2021年5月23日追記
初期設定では自身のフォロー数とフォロワー数は他のユーザーから見えないようになっているが、設定で他人からも確認できるように変更することができる。
これによりフォロワー数を競い合うような現象が発生する可能性がある。
まぁごちゃごちゃと御託を並べたが、百聞は一見に如かずである。
体験してみるのがいちばん早い。
ということでGravityは本当に疲れないSNSなのかを検証するため、DLしてアカウントを作成し、何件か投稿をしてみた。
結論から言うと、疲れる。
理由は以下の2つだ。
1. いいね機能により結局は反応の度合いが視覚的にわかってしまう
2. コメント機能(Twitterでいうところのリプライ)があるため他ユーザーから攻撃される可能性がある。
1. いいね機能により結局は反応の度合いが視覚的にわかってしまう
Gravityにはリツイート機能はないものの、Twitterとほぼまったく同じ仕組みのいいね機能がある。
たくさんいいねがつけば嬉しいし、逆に0いいねだったりすると投稿の内容がよくなかったのかもしれないなどと考えてしまう。
いいねの数で一喜一憂するのならばTwitterとさして変わりはないし、フォロワー数と違っていいねの数は他人から見てもわかるようになっているので、結局はどれだけいいねを稼げるかを考えるようになってしまい、SNS上でのマウント合戦に繋がってしまうのである。
さきほど、いわゆる "バズる" という現象が起こりにくく、他人がバズっているのを見て嫉妬に駆られる可能性が低い、と書いたが、あえて "可能性が低い" と表現し "可能性がない" とは書かなかったのはこのためである。
他人の投稿にいくつのいいねがついているかは見ればわかるので、自分と比べてしまう人は一定数いるのではないだろうか。
顔出しで投稿を行っていいねを稼いでいる、承認欲求丸出しのユーザーも見かけた。
せっかくアイコンを自由に選べない仕様になっているのに、写真で顔出しができてしまったら意味がないのではないですか。
2. コメント機能(Twitterでいうところのリプライ)があるため他ユーザーから攻撃される可能性がある。
自分の投稿に対して他のユーザーからコメントがつくことがある。
これはTwitterのリプライ機能と同じで、投稿の内容によっては批判するようなものや過度に攻撃的なコメントも散見される。
Gravityは超平和なSNSを謳っているが、ChoromeはGravityを始めた初日に他のユーザーがコメントで罵詈雑言を浴びせられているのを目にしてしまった。
とても平和とは思えない。
以上の理由により、ChoromeはGravityが疲れないSNSだとは感じなかった。
いくつかの機能を削ったTwitterといったような使用感で、公式が強調しているほど自分のペースでできる超平和な世界ではなく、承認欲求や自己顕示欲が渦巻く闇鍋である点はTwitterと変わりない。
唯一よかった点はUIやフォントがかわいらしく見ていて楽しいことくらいだろうか。
フォローとフォロワーの概念を削除し、いいね機能やコメントも抹消するくらいの勢いでなければ疲れないSNSなど実現しないのではないだろうか。
そしてそれはもはやSNSとは言えないだろう。
まとめ
やっぱり疲れます
※ここからは完全な憶測です
気分を害される可能性もあるため、怪しいなと思ったら光の速さでブラウザバックお願いします
Gravityでアカウントを開設し、テストもかねて1件だけ投稿したときの話である。
内容は 今日から始めます 程度の当たり障りないもので、始めたばかりなので当然フォロー数とフォロワー数はともに0だったにもかかわらず、5分たらずで10以上のいいねがついた。
その後も何件か投稿してみたが、わりとニッチな話題(LOLや乙女ゲーの具体的なタイトル名に言及した内容)でも複数のいいねがついた。
ChoromeのTwitterアカウントは公開されておりフォロワー数は60弱だが、いいねが10以上つくなど半年に一度くらいしかない。
GravityはTwitterよりも間違いなくユーザーの分母は少ないはずだが、もらえるいいねの数はあきらかにGravityのほうが多いのである。
始めたばかりのユーザーがハマりやすいよう、新規をターゲットにいいね爆撃を行うサクラか、投稿内容に関係なくいいねをバラまいていくbotがいるのではないかと疑ってしまった。
ネット上に平和な世界などありはしないのかもしれない。